予算特別委員会が開催され、終日、令和5年度の当初予算について審議をいたしました。
同一般会計当初予算は、コロナ補助金などで過去最高となった昨年に次ぐ、2番目の95億4,400万円となりました。
各委員より活発な質疑が行われ、討論では、共産党の加藤和幸議員より反対討論が以下の主旨で出されました。
①子ども医療費の拡大として高校生の入院費無料化が提案されているが、通院費が無料化されていない。
②奨学金の一部補助が拡大されたが、不十分である。
③公共交通の利便性を高めるとして、わたむき自動車プロジェクトが推進されているが、オンデマンド交通を優先すべきで、国の補助とはいえ、利用者が少ない路線バス等に大きな公金を投入する意味があると思えない。
④牛糞を利用した土つくり事業に具体的な説明がなく不明瞭である。
これに対し、予算案に賛成の立場で私が討論に立ちました。
発言主旨は以下の通りです。
①に対しては、藤澤前町長時代に、豊郷町の高校生までの医療費無料化を引き合いに、一般質問にて、高校生の医療費無料化を要望したが、高校生は小中学生ほど医療費がかからないので、無料化しても効果が薄いとの理由で、取り上げてもらえなかった経緯がある。そこからすると、今回は完全無料化に向けた大きな一歩といえる。
②に対しては、奨学金補助や免除、返還不要化などは私も理想としているが、ひっ迫する財政の中で、まず、その一歩が記された。今後、理想に繋げていただけるものと期待しており、前町政からみると大きな前進である。
③に対しては、公共交通の利便性向上は、通勤通学はもちろん、免許証返納をしたくてもできない現在の交通事情を改善することは、喫緊の課題である。町長公約である「誰一人取り残さないまちづくり」の実践として、たった一人の利用者であっても、そのためにバスを走らせることは、町民福祉の観点からも、収支ばかりを取り上げて反対すべきでない。
④土つくり事業は、質疑での答弁でもあったように、現在までも農家が行っている、牛糞を利用した土壌改良に対し、利用者に対して補助を行う事業である。それゆえ、新たに牛糞たい肥を作るための施設を建設するなどの事業ではない。しっかりと質疑、執行側の答弁を聞かずに発言することは議員としての資質に悖る。
他に討論はなく、採決の結果、共産党の加藤議員のみが反対され、賛成多数にて町長提案の令和4年度一般会計補正予算第9号および令和5年度一般会計予算(当初予算)は可決すべきものと決しました。
共産党議員さんの反対討論は、私には、無理やりこじつけた「反対のための反対」のように感じます。
地方議会は国会のような議院内閣制とは異なり、あくまでも行政と議会との二元代表制です。与党や野党という態度を改め、町民福祉のために何が必要かを考えた議会運営を行ってほしいと思います。
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